学食にて。
神渡 :今日は何を食べようかなぁ?
阪奈 :そうだなぁ、暑いから私は冷やし中華にしよ~。
神渡 :じゃ、私は冷やしそうめんにしよ。
阪奈 :いいね。ちょっと交換しようね。
神渡 :良いよ。
神渡 :ツルッツル
阪奈 :ズゾゾー
阪奈 :美味しいね。
神渡 :暑いときは冷たいのが一番。
流相 :おいおい、阪奈女史、食べ方も豪快ですな。
阪奈 :ちょっ!
あんた、どこから出てきたのよ。
流相 :学食に来たら、神渡さんがいたんで、こっちに来たんですよ~。
阪奈 :ふん。勝手にしたら。
流相 :神渡さん、これ食べたら、国際私法の集中講義に一緒に行きましょう。
神渡 :良いですよ。ね、阪奈さん。
阪奈 :はいはい。
ロースクール501教室にて。
501教室は、24人が入る小さな教室。
白板に向かい2人がけの机の列が縦に4つ、横に3つある。
神渡は、真ん中の列の前から2番目に阪奈と一緒に座っている。
流相は、通路を挟んで神渡の左隣に座っている。
流相が神渡と話していると、阪奈が険しい顔で流相をにらんでいる。
そうしているうちに、教室の扉が開いた。
カラカラ
錆新 :皆さん、初めまして、国際私法を担当する錆新(サヴィニー)です。どうか、講義についてきてください。
国際私法を司法試験の受験科目にする人が試験に突破することができるだけの分析をしたいと思います。
また、国際私法が試験科目ではない方も国際化の中で、国際私法を知っておくことは大変便利なので、興味をもってついてきてほしいと思います。
阪奈 :(錆新先生だー。久しぶりだなぁ、少し痩せたかしら?)
錆新 :この中には見知った顔がありますね。(阪奈と流相を見ながら)講義への協力お願いしますよ。
さて、国際私法の講義にこれから入っていくわけですが、どういう風に進めていくかと言いますと、始めに国際私法の思考枠組の説明をしたいと思います。
その後に、司法試験の過去問を題材にして、個別論点を具体的に検討していきたいと思います。
私が指定した本は、しっかり読んで来てくださいね。
・・・(3)へ続く。