神渡:今日の講義は民事訴訟法ね、阪奈さん。
阪奈:そうね。
上場(ウェーバー)先生って元裁判官だけあって実務に関する説明が分かりやすいわよね。
神渡:うん。
訴訟物理論も民法の権利を手続に反映した旧理論をきちんと説明してくれるから実体法の理解も同時に進むわよね。
流相:学説は新理論が圧倒的だけど、
まずは旧理論だよなぁ。
うんうん。
神渡:流相君、こんにちわ。
流相:神渡さん、こんにちわ。
今日も爽やかですね。
神渡:そうかしら?
ありがとう。
阪奈:はぁ。
流相:どうした阪奈!
悩み事か?
阪奈:えぇ、悩み事があるの。
流相:いつでも相談に乗るよ!
阪奈:えっ、本当?
流相:もちろん!
阪奈:じゃあ・・・
お願い、消えて!!
流相:そ、それは・・・
無理です。
阪奈:相談に乗るっていったじゃない!
流相:相談には乗ると言ったけど、解決するとは言ってないから!
阪奈:何それ(怒)
神渡:まあまあ、そろそろ教室に行かないと・・・
-----教室にて-----
上場:皆さん始めまして、民事訴訟法を担当する上場(ウェーバー)です。
この講義では、実務の理論を基本に説明していきます。
ただ、実務だけではなく、
・学説の議論がどうなっているのか?
・学説は実務のどこをどういう理由で批判しているのか?
・その批判が実務にどういう影響を与えているのか?あるいは与えていないのか?
などについて検討していきたいと思います。
流相:上場(ウェーバー)先生、講義はどう進めていくのでしょうか?
上場:そうですねぇ、民事訴訟法(民訴)は眠素と悪口も言われるくらい退屈な法律のようですが、私としては明素と言われるくらい、皆さんにとって楽しい科目にしてあげたいと思っています。
流相:明素??
神渡:??
阪奈:???
上場:楽しければ明るくなりますよね?
民訴の勉強が楽しくなって、民訴が皆さんを明るくする素になってくれればなぁ、という意味ですよ。
でも民訴が楽しくなるためには、基本的な概念の正確な理解がどうしても必要となります。
あやふやな知識のままではいくら勉強しても、いや勉強すればするほど苦しむことになります。
ですので、砂上の楼閣にならないように、基本的概念の正確な理解に努めることがこの講義の主眼になります。
基本的概念の正確な理解に必要であれば司法試験の過去問を講義中に扱うこともあります。
阪奈:上場(ウェーバー)先生、過去問はいつの過去問ですか?
上場:そうですね、
基本的概念の理解に資するという点では、旧試験の過去問が最適ですから、基本的に旧試験の過去問を使いたいと考えています。
新試験の過去問を早く解きたいという気持ちは良く理解できますが、拙速にならないように気をつけなければなりません。
あと、教科書は
・藤田広美『講義 民事訴訟(第3版)』(東京大学出版会、2013年)
・藤田広美『解析 民事訴訟(第2版)』(東京大学出版会、2013年)
・高橋宏志『重点講義 民事訴訟法(上)第2版』(有斐閣、2011年)
・高橋宏志『重点講義 民事訴訟法(下)補訂版』(有斐閣、2006年)
・新堂幸司『新民事訴訟法(第四版)』(弘文堂、平成20年)
を挙げておきます。
新しい版に変わっているのもありますが、そんなに気にしないでください。
---次回へ続く---